離婚してから数年が経ち、当時中学生だった長男は高3に、小学生だった次男は中3になった時のこと。
兄弟の受験が重なるのは生まれた段階から予想していたことでしたが、ひとり親になったのは想定外でした。塾代・参考書や問題集代・文具代・試験の受験料など・・・とにかく出費がすごくて家計がボーボー燃えさかりました。
なんとかせねば、と残業してみたり、休みの日も別の仕事を入れたりしたものの焼け石に水とはこのこと。これで進学したら学費はどうなるの?次男は病気持ちで欠席が多く「私立高校専願」しか道は有りません。長男も一応公立大学は受けるものの、記念受験レベルです。
そうだ!養育費で学費分を増額してもらえばいいんじゃない?そう考えて調停を申し立て、1年以上かかってようやく増額してもらうことができました。
離婚後養育費が足りない!増額に成功した体験談
元夫に書面で養育費増額のお願いをする
まず、養育費増額のお願いを文書で元夫の弁護士あてに送付しました。調停はあくまでも「相手方との話し合いができなかった場合に裁判所が間に入って紛争を解決する手伝いをする」ということです。「話し合おうとしたができなかった」という前段階が必要なんです。
それで色よい返答が来たらラッキーですが、意向に沿わなかった場合、返答がうやむやだった場合は調停を申し立てることができます。
家庭裁判所で養育費増額調停を申し立てる
申立方法については、裁判所のHPで確認してください。養育費請求調停を申し立てる方へ(書類作成方法)
申し立てる時に、目指す大学や高校に入学した際の費用(入学金・授業料・通学交通費・準備品など)を概算で書いて、その証拠資料(学校案内などのコピーでOK)を添付します。(各2部ずつ)これは申立の際に添付しなくても調停期日当日に持参してもOKです。
調停で話し合う
・今の養育費から高額な私立校の学費を一人で支払うことは不可能なので、全額とは言わないが負担して欲しい
・そもそも、現在支払い中の養育費は「私立校学費相当」分は含まれていない(算定基準額では公立校に進んだ場合の金額想定である)
・塾代や次男の持病の医療費(入院等)がかさんで、貯蓄も多くはない
この3つをとにかくいろんな資料や言葉を使って調停委員に理解してもらうことを考えました。相手方弁護士と直接話をできるわけではないので、調停委員に理解を求めて心情的に味方になってもらうことが一番のキモだと思いました。
調停には元夫本人は全く来ず、毎回弁護士が来るんですね。するとその場で決めることができなくて「持って帰って本人に確認します」となります。
こちらも金額面で譲歩したのですが(今考えるとこれはすべきでは無かったのかも?)それでも相手方がゴネて調停のラリーみたいになってました・・・。
ついに調停成立!
あまりにも長く続く調停。調停委員が同情してくださり「もう1年以上かかってるんですよ?まなさんは譲歩もされているのに、これは兵糧攻めと一緒じゃないですか?!いい加減にしてあげてください!」とかなり強く言ってくださって成立することができました。(こっちが更に譲歩するのを待っていたんだと思われます)
結果としては、お互いの収入の割合で学費相当金額を按分計算して負担金額を決定することになりました。その際、私の収入には元夫から支払われている養育費も加算して計算しました。本当は、養育費は収入として加算する必要は無かったのですが、そうでもしないと首を縦に振らないだろうと譲歩したんです。
後で別件で弁護士にその経緯を話したら「えーっ!!養育費を養育費増額調停の収入の計算に入れるなんておかしいですよ!それ、どこからも物言いつかなかったんですか?」ってめちゃくちゃ驚かれました・・・。
離婚後養育費が足りない!増額に成功した体験談 まとめ
私は、弁護士を付けずに調停に臨みました。資料作成にかなり時間をかけて調停委員の共感を得られるよう仕事のプレゼンさながらで説明しました。
相手方は代理弁護士が来ていたのでうかうかしていると弁護士のペースに飲まれてしまいます。ものすごいプレッシャーでした。今思い返すと精神的ストレスを考えたら私も弁護士を依頼したほうが良かったなぁと・・・
弁護士の発言を調停委員は重く見る傾向があります。調停委員は男女一人ずつ付いてくれますが、ほとんどが法曹界のド素人なんです。(たまに弁護士だったりしますが)
だから、調停委員にとっては弁護士の意見>本人の意見、という雰囲気なんです。
特に元夫の側に弁護士がついている場合はこちらも弁護士を依頼することをおすすめします。
算定表の養育費基準は、公立校に通った場合の金額なので私立に通うことを理由に養育費増額請求は可能です。子どもの進路のためにも、諦めないでくださいね。
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